先日、AutoCAD入門・基礎講座を弊社で実施した際、次のような質問がありました。
「円形状配列複写(arraypolar)において、オブジェクトを回転させないで実行した時、何を基準に円形状に配列しているのですか?」
Fig.1のように、大小の円が斜めに並んでいるオブジェクトを、通常の方法で円形状配列複写させると、Fig.2のようなカタチになります。一般によく利用されるカタチですね。
一方、オブジェクトを回転させないオプションをオフにすると、Fig.3のように配列されます。
大小の円の位置関係(角度)は変わっていないのはわかるのですが、果たしてFig.3では6個のオブジェクトの正確な位置関係はどうなっているでしょうか?
ふと思いついたのは、図心(面積重心)と思って確認してみましたが、違っていました。円の中心同士を結ぶ直線上にも基準となるような点は見つかりませんでした。
考えてみれば、円形状配列複写が可能なオブジェクトは何も閉じたポリラインに限ったことではなく、複数の離れた線分でも可能な訳ですから当然です。
検証の結果、バウンディングボックスの中心であることがわかりました。
バウンディングボックスはCGソフト等でよく使われている用語で、対象となる複数オブジェクトに外接するような長方形のことを示します。
Fig.5のような規則性を持っていることになります。